
にゃにゃーん!いとにゃんの"廓"よもやま話


其の二
いとにゃんが来た当時、"河よ志"には、お母さんとお母さんの叔母さんの他に舞妓の「ふく裕さん姉さん」と仕込みの「りんちゃん」がいはりました。りんちゃんはまだ小学6年生どした。彼女は3年生の時から仕込みに入らはったそうで、小さいのにお用事もようでけはりましてね、新米のうちにいろんなこと教えてくれはったんどっせ。あの頃は「学校行きさん」と言うて屋形(置屋)から中学校や小学校に通わしてもろてる仕込みさん(舞妓のタマゴ)がたんといはったんどす。
ふく裕さん姉さんの着付けのお手伝いが済むと、うちら仕込みは着物に着替えて、向かいにある歌舞練場にお稽古に行きます。芸妓はんや舞妓はんの姉さん方がお座敷に出はる夕方から仕込みのお稽古が始まるのんどす。他所の屋形の仕込みさんも一緒どす。楳茂都(うめもと)流の梅花さんお師匠さんが懇切丁寧に教えてくれはりますねんけど、正座に慣れてへんもんやさかい、チンと座って他の人のお稽古見せてもろてても、いざ自分の番がきたら、立ち上がれへんかったりして大笑いされて、けど、他の仕込みさんかてそんなんどしたえ。りんちゃんだけが平気な顔して正座したはりましたなぁ。
"ジュリにゃん"のひとり言
いとにゃんがお医者に連れてってくれはってボクはにゃんとか元気になったんやけど、入れ替わりたちかわりいろんなキレイなお姉ちゃんがボクを見にくるんや。その中で、イチバン若うて可愛い舞妓の美代香ちゃんがボクを抱っこしてくれた!ボ、ボク、うれちー!!
ボクのママになってくれるんやて。いとにゃんはボクが昔京都で有名やったホームレスの「河原町のジュリー」にそっくりやからとか言うてボクのことジュリなんて呼ぶけど、美代香ママはきっと…えっ?「ジュリ」でいい?にゃんで、にゃんでぇー!!!もっとカッコイイ名前がよかったのににゃあ。
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